1月11日
今年10年目を迎える芸術フェスタの企画検討会がこの日に行われた。
今回から狂言講座の成山さんなど新しいメンバーが入り、10名の参加者があった。この日は、新年ということもあり「玉野みなと芸術フェスタ2012」の基本方針について議論した。特に応募しようとしている助成金の申請が1月末と言うこともあって、その内容について多くの時間を割いた。
一つはアサヒ・アート・フェスティバルであり、もう一つは福武教育文化振興財団である。
以下、その議論の概要を、やや遅ればせながらこのBLOGでも報告する。
1.アサヒ・アート・フェスティバル(以下AAF)応募:
a. AAF募集要項(抜粋)
11回目を迎える「AAF2012」では、このフェスティバルを一緒に作りあげていく企画を募集している。
AAF は、各地のアートプロジェクトの発展をサポートし、加速させるような「触媒」、又AAF自体もその成長や発見を通して変化する「運動体」を目指す。AAF2012でも、参加プロジェクト間にネットワークを構築し、情報共有やアイディアやノウハウの交換、交流の場を作り出す。全国各地で新たなアートプロジェクトを企画している市民グループやアートNPOの応募を期待している。
(a) 対象となる企画(アートプロジェクト)
・ 地域資源(自然環境/建物・町並み/歴史など)を再発見し、その魅力を引き出すとともに、新たな価値を創造し付与するもの。
・ 参加者間のコミュニケーションを促すなど、創造のプロセスを重視し、社会におけるアートの存在を革新するもの。
・ 独創的で先駆的なプロジェクトで、音楽/美術/演劇/ダンス/映像などのジャンルを問わず、新しい表現や手法、参加のあり方を創り出すもの。及び従来の芸術ジャンルを横断し、超えようとするもの。
・ 各地のアートプロジェクトと積極的に交流することで、自らのプロジェクトをさらに豊かにし、世界的な視野をもってアジアを含むAAFネットワークをともに創り上げていこうとするもの 。
(b) 応募資格:市民グループ、アートNPO又はこれに準ずる任意団体
・ 営利を目的としない芸術文化活動を行っている組織であれば、法人格の有無は問わない。
・ 何らかのアート活動を目的に組織される実行委員会や、芸術文化を含め地域で活動している市民グループなど
・ 複数の団体が連携して、一つの企画をご応募いただくこともできる。
※ この公募は、たんなる助成金プログラムではない。
※ AAFの推進する市民グループ、アートNPOなどの全国ネットワークに主体的に参加してくれる企画を歓迎する。
b. 応募内容案:
(a) 企画案概要
・ 基本コンセプト:コミュニティ活動との連携が重要であることから、山田地区で始まった「塩」の新作狂言に焦点を絞る。
・ 企画の目的、趣旨:「塩」をキーワードに各都市で狂言の公演を行い、新たなコミュニティの構築の過程を追求、価値創出の可能性を探る。各地域で得られる経験や新たな価値を地元に還元する。
・ 基本スケジュール:AAF活動期間の6~10月を基本に計画する。
・ 確認事項:昨年まで開催してきた「たまの東街道」のイベントは、原則として今年は実施しない。
(b) 意見
・ 主催・共催:「玉野狂言講座」を主催、「芸術フェスタ実行委」を共催として応募してはどうか。
・ 主催者:「・・・講座」という名称は団体名としてはどうか?「・・・狂言会」というような名称が望ましい。
⇒ 名称案:「玉野しおさい狂言会」はどうか?⇒提案として採用する。
⇒ 採用理由:「しおさい」は、専売局庁舎の現名称にもなっており、狂言講座発祥の山田地区を連想させる。「しお」が入っているので「塩」を扱う団体名として相応しい。市外&県外にも情報発信することを意識するなら「玉野」は外せない。
⇒ 名称決定:「玉野狂言講座」に最終決定してもらうべく、この会議では提案とする。
※ その後、1月22日に開催した狂言講座で、この名称「玉野しおさい狂言会」が承認された。
・ 狂言の台本:「野﨑武左衛門」や「玉野の歴史物」に拘らず、今後は「塩」や「浜子」等、塩田・製塩・労働者などに纏わる創作狂言を、新たに加えてゆくようにする。
・ 応募書類作成・提出:提出された企画案を元に、田賀屋狂言会とも相談して作成し、期限の1月末までに提出する。
2. 南北楽観主義-せとうち-」
a. 基本方針:宇野地区でのアート活動として、昨年に続き「南北楽観主義」を開催する。
b. 開催の意義に対する意見:
(a) 南北関係の経緯と反省:
・ 一昨年の瀬戸内国際芸術祭(以下「瀬戸芸」)では、岡山と香川両県の断絶が甚だしかった。
・ 昨年、芸フェス初の企画として、宇野-高松の交流アート展「南北楽観主義-せとうち-」を開催、反省すべき点もあったが、全体としては比較的評価も高かったし、成功を収めた。
・ 昨年、県北の勝山地区で今後の南北楽観主義を意識して出展したが、勝山では地区のまちおこしが主たる目的であり、南北の交流を意識していないように思われる。
⇒ 今年も、-せとうち-を中心とした宇野-高松で開催すべきである。
・ 今年から、玉野市も「瀬戸芸」実行委員会に加わって一員になっている。
⇒ 高松との交流を行うなら、瀬戸芸を意識すべきである。
(b) せとうちを挟む両地区の関わり:
・ 「瀬戸芸」があることが大きな要因であり、「瀬戸芸」と何らかの形で連携を図るようにすべき。
・ 歩調を合わせるのはいいが、「瀬戸芸」ありきでいいのか。独自の活動としてもいいのではないか。
・ 昨年「南北楽観主義」開催の結果、あきやましんご氏がサンコアで2月に展覧会を開催するようになったのは一つの成果。
(c)今年のテーマ/開催内容
・ 具体案:展覧会/屋内又は屋外、ガイドマップ作成/アート展の告知、シンポジウム開催/交流重視等の意見が出たが、決定には至らなかった。
・今後の検討:1/27(金)18:00~、高松の千葉さん宅で高松メンバー(高松市美学芸員にも参加要請中)との交流検討会を行う。⇒参加希望者はナビゲーターに申し出る。
(d)福武財団への助成申請
・ 「南北楽観主義」を主としたテーマで申請する。提出期限1月末
3. 活動方針&年間スケジュール:
a. 活動方針:提案された基本方針案(下記)に沿って具体計画を立案する。
b. 年間スケジュール:AAF助成を頂いた前提のスケジュールであるが、基本的には提出案に従って進める。
芸フェス2012開催基本方針
<基本方針>
1.企画の内容をより充実したものとするために、今年度のイベントは、「南北楽観主義」展、新作狂言の公演、タマノクルーズの3つに絞って開催する。
2.「南北楽観主義」展は、より広範な地域との交流展を企画する。
3.新作狂言の公演は、アサヒ・アート・フェスティバルの企画コンセプト及びスケジュールに従った展開を行う。
4.タマノクルーズは、昨年に続き、西部方面へのクルーズを企画する。
5.助成金申請は、できるだけ多くの可能性を探る。
<イベント開催方針>
1.人が呼べる、人が来て楽しめる内容及びスケジュールとする。
2.メディアを最大限活用する。
3.WEB発信を行う。
4.街全体を巻き込む工夫を行う。
5.子どもたちの参加も促す。そのためにワークショップなどを企画する。
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