2011年5月5日木曜日

サッキータイム ~児島で狂言を楽しむ~

5月5日

今月最終日曜日(5月29日)、倉敷市児島味野にある野﨑家旧宅別邸の迨暇堂(タイカドウ)で、標題に示す狂言の公演を行う。
玉野で初めて狂言の公演を行ったのは、3年前の玉野みなと芸術フェスタ2008「たまの東街道」でのことだった。野﨑武左衛門の功績を狂言という形で残したいとの住民の声に押されて、先ずは狂言とは何ぞやから始まり、笠岡でプロの狂言師として活動されている田賀屋夙生氏にお願いし、狂言のお話と実演(この時の番組は「仏師」)をしていただいたのだ。
その後、田賀屋氏に指導を請い、芸術フェスタ2009と同2010において、新作狂言「野﨑武左衛門」を夫々山田と宇野とで公演することとなった。そして今年、武左衛門の生まれ故郷である児島で、発表することとなった。新たなせりふも加えより面白い狂言になっている。きっと皆さん、楽しんでくれることであろう。
以下、チラシに書いた説明文を紹介する。

新作狂言「野﨑武左衛門」は、倉敷市児島味野が生んだ塩田王・野﨑武左衛門の数々の功績を顕彰し、経済人・文化人としての武左衛門の優れた人物像を、楽しく分かりやすく表現した創作狂言である。
今回の新作狂言では、武左衛門の造った塩浜で働いた浜子たちが、日々の作業や生活の中で彼の業績を語り、入浜式塩田での代表的な作業を所作の一つとして取り入れている。展示品や遺産を観ただけでは窺い知ることの難しい当時の生活風景を、狂言という日本古来の伝統芸能を通じて分かりやすくイメージさせてくれる。
同時に、岡山で狂言指導をされている狂言師・田賀屋夙生氏と京都で活躍されている狂言師・島田洋海氏による、古典の出家座頭狂言「仏師」を上演する。武左衛門の故郷・児島迨暇堂で上演する狂言、第1部「野﨑武左衛門」、第2部「仏師」を心ゆくまでお楽しみいただきたい。

解説 入浜式塩田及び新作狂言について
新作狂言を理解しやすくするため、初期の製塩法・入浜式塩田と新作狂言について紹介する。

第1部 新作狂言「野﨑武左衛門」
(あらすじ)秋の東野﨑浜、塩田作業の浜子たちが明晩野﨑様の肝入りで開催されるという狂言の噂をする。夕方になると作業を終えた浜子たちは酒を酌み交わし、塩竈神社や野﨑様のことを誉めそやしながら狂言の出し物について相談していると、玉爺や浜子たちが集まり盛大な酒盛りになる。そこで、野﨑様の出世にあやかり「福の神」を呼び出そうということになるが・・・。
(出演)浜子たち 狂言講座生、福の神 田賀屋夙生、(後見)広坂武昌

第2部 出家座頭狂言「仏師」
(あらすじ)田舎の男が持仏堂に納める仏像を造ってくれる仏師を探しに都に来る。それに目を付けたすっぱ(詐欺師)は、仏師と名乗り注文どおり仏像を造る約束をする。翌日男が出かけてゆくと、確かに仏像は出来ていたが・・・。
(出演)すっぱ 田賀屋夙生  田舎者(デンジャモノ) 島田洋海

開催日時:2011年5月29日(日)14:00~16:00(13:30開場)
開催場所:倉敷市児島味野・迨暇堂(野﨑家旧宅別邸)
入 場 料:大人1,000円、中人500円(高校~中学生) ※小学生以下無料
お問合せ:玉野みなと芸術フェスタ実行委員会 ☎ 090-5260-9057(斉藤)
Eメール:akisai10@gmail.com

主催:玉野みなと芸術フェスタ実行委員会
共催:財団法人 竜王会館、田賀屋狂言会
後援:倉敷市、玉野市、倉敷市教育委員会、玉野市教育委員会、児島商工会議所、玉野商工会議所、 (社)玉野法人会、ナイカイ塩業㈱、三井造船㈱玉野事業所

尚、チケットは、野﨑家旧宅入場券を兼ねていて、狂言だけでなく旧宅の見学も可能なお得チケットとなっている。但し、旧宅への入場は13時半まで の入場者に限らせていただいている。又、今回、入場券売上の一部を東日本大震災への義援金とさせていただくことにした。

写真は、上から2008年野外特設舞台で公演した篝火狂言「仏師」の様子、2010年宇野中学校武道場で公演した新作狂言「野﨑武左衛門」の一場面。
あとの2枚は、今回迨暇堂公演の広報パンフ(表&裏)である。

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