2011年4月23日土曜日

サッキータイム ~「南北楽観主義~せとうち~」~

4月23日

今年9年目を迎える玉野みなと芸術フェスタ2011では、高松と宇野のアート/アーティストによる交流・交換展「南北楽観主義~せとうち~」を開催することになった。
「宇野港でないと出来ない、或いは宇野港だからこそできるアート展を開催したい。」と言うア-ティストの希望を議論するうち、「宇高交流アート展」を開催したらどうかと言うことから、標題に示すテーマのアート展を開催することとなった。
テーマ名の発案者は、駅東創庫で平面・立体アートを手掛けているShigeru氏である。そのコンセプトを文章化したのは、同じく駅東創庫で活躍している美術家清水直人氏である。以下その内容を紹介する。

企画概要
宇野側の作家は高松で作品を展示し、高松側の作家は宇野で作品を展示する、せとうちを挟む南北アーティストによる交流プログラム。

交流・交換展「南北楽観主義~せとうち~」企画コンセプト
この企画は、作家個人のネットワークに加え、アート団体や企業などの協力を得て、異なる南北の土地で活動する作家の交流・交換展を開催することで、各団体の交流を活発化するとともに、芸術活動の理解や意識を深めることを目的としている。この活動を通して、異なる土地で活動を行う作家・団体等のネットワークを築き、情報の交換、個々の活動の活発化、他ジャンルとの連携、プロジェクト化、又今後活動を起こしたい人々に情報を提供するなど、芸術・芸能の活動基盤の強化と促進を図ることとする。

「南北楽観主義」とは
ここでいう「南北」とは、一つには宇野と高松の地理的な意味を示しており、もう一つには、対峙するものを指している。つまり、地域、歴史、経済、風土、それに伴う文化、国など、多種多様な要素を対照しつつ、対称的に物事を捉える機会や視点を意味する。
インフラ整備や天候・地理的な要因により、中四国地方は、東西に対してのアクセスや交流に比べ、南北方向に対しては、交流が難しい現状にある。これを身近な南北問題と捉え、かつてはなかった文化的な「縦(南北)の道」を築くことで、新たな文化の広がりや活動の可能性、顕在化が進むのではないかと考えた。
「楽観主義」とは、元々は哲学用語として生まれたもので、原義は一般的に使用されているニュアンスとは異なる。しかし、ここでは一般的に使用されているニュアンスとして使用している。つまり、「気楽に」と言ったイメージで使っているのだが、さらに「上昇志向」の意味を持っており、未来をよりよいものにするという姿勢や思想を指している。
又、「楽観主義」とは、鑑賞者に対してのメッセージでもある。一般的にアートは、マジョリティの日常生活とは乖離することもあり、場所・心理的な要因に加え、作家の持つコンセプトやテーマ自体が難解ということで、時として拒絶される場合もある。しかし、今回の楽観主義には、純粋に観て・感じて・楽しむことを前提とした、「楽観主義鑑賞」で楽しんでいただけたらという願いをも含んでいる。

今日は、高松から、sottoprodotto と言う高松側事務局のSさんと丸亀町アートプロジェクト事務局のTさんの二人が玉野に来られ、会場となる駅東創庫で、日程や開催要領などについて打合せを行った。駅東創庫では、丁度開催4周年の「駅東日和」と言う展覧会をやっておりその展示作品を見学後、商店街にあるギャラリーサンコア、文化会館BAUHAUS、アート工房るんるん島などを見学してもらった。二人は、宇野港周辺のアートな雰囲気にとても感心され、「高松とは全く違った感じだが、温かな雰囲気だった。」と楽しい気分で帰られた。
開催日も9月3日(土)~11日(日)と決まった。「南北楽観主義」きっとうまく行くに違いない。

写真は、上2枚が駅東倉庫のGallery MINATO の説明をするShigeru氏&清水氏と話を聞くS&Tさん。3枚目は商店街通りを行く4人、4枚目はギャラリーサンコアの店内である。丁度藍染の展覧会を開催中だった。

0 件のコメント: