6月3日
今回から、サッキーの座右の銘とも言うべき、故山下勇氏の教え「自啓不止」(死ぬまで勉強・自己啓発を継続すること)から「自啓」をを拝借し、「自啓ノート」と題してこれまでに学んできたことや思うことなどを不定期で綴ってみたい。
第1回目は、仕事の基本「5S」について。
「5S」とは、整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字のS、5つの「S」を指す。5Sは、事務所や工場などの環境美化を推進するときの手順ともなる。
「整理」:要る物と要らない物を仕分けし不要な物を捨てることを「整理」と言って、5Sの基本と言われている。要らない物が溢れていると、中々片付かない。どこの会社にも、要らない物がたくさんある。不要な物を洗い出すとき、本当に廃棄していいのかどうかの判断に迷うこともある。こんなとき一呼吸おいて次回に回すのも、意外と次に使える用途を見つけることがあって、とっておいて良かったということがある。これ又不思議なことだ。年に1度くらいのペースで整理の月を作り、捨てるべきと思われる物をリストアップすれば、効率的に整理できる。年末などはいい機会だろう。
「整頓」:整理が済んだら、必要な物が残る。その必要な物を取り出しやすいように並べ替えたり格納したり、順序良くファイリングしたりするのが「整頓」である。どのように並べたらより効率が上がるのか、安全にできるのかを考えてやる。格納用にラックや箱などを導入したら、より効率よく整頓できるだろう。
「清掃」:整理整頓ができたら、残品やごみが生じるので、それらを綺麗にする必要がある。これを「清掃」という。床掃除や机上の雑巾掛け等は、大体どこも毎日行われているが、窓やドアの桟、シンクの表面、冷蔵庫、備品類、ガラス窓、ブラインド等については、ほこりを被り汚れの目立つところが結構見受けられる。そのような所も綺麗に磨き上げ清掃すると気持のいい職場にすることができる。週に1回くらいは、一斉清掃タイムを設けたら、同時に整理整頓もやろうかという気になる。そこで隅々まで清掃を徹底したら気持ちいい職場にすることができる。
これら3つのSを一般に「3S」といって、いい会社と言われるような所は、ほぼどこの会社も採用している。
「清潔」:上記3Sにより事務所全体や工場が美しくなったら、必然的に清々しい状態が生まれてくる。その状態を維持するのが「清潔」である。ほこりや汚れ以外に、害虫などによる不衛生な状態もいやなものだ。原因となる床下の湿気や排水枡の不潔なども、定期的に清掃をして清潔にすれば害虫駆除も可能となる。病院や飲食店など特に清潔さが要求される所では、制服などもいつも洗濯して清潔を保つべきだし、髪や手指などの清潔にも心がけるべきである。
「躾」:上記4Sを身に付けて、言われなくても実践し、実践できる人になることを「しつけ」と言う。しつけを漢字で書くと、身を美しくすると書く。つまり、「躾」の行き届いた人とは、やるべきことが分かり、それをきちっとやることの出来る人のことをいう。このような人は、見るからに身も心も美しいものだ。上記清掃タイムなども、躾が自然と身に付く一つの手段である。
5Sが習慣化されるようになれば、必ずその会社はうまく回るようになる。この「習慣」を入れて「6S」ということばを謳っているところもある。
5Sを実践する前に、先ずは「整理・整頓」(2S)から始めよう。2Sができれば、必要なものが直ぐに取り出せるのだから、仕事が捗ること請け合いだ。作業現場では、安全作業ができるというもの。事故災害の多い職場は生産第一で、5Sどころか2Sさえもなおざりにされている。心すべきである。
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