12月27日
行政と住民とが一緒になって、公益に資することを行うことが一般に「協働」と言われているが、今日は「協働」ということの必要性について考えてみる。
そこで、先ず「協働」とは何かについて考えてみる。
字面は、協力して働くということだが、狭義では行政と一体となって事業を行うことということができる。
現代社会の推移を将来に向けて考えたとき、超少子高齢化や環境破壊、人口減少&労働力減少に伴う外国人就労者の増加、コミュニティの崩壊など、今のシステムのままでは、持続可能な社会生活の維持がきわめて困難になってきつつある。又、一般市民(納税者)の生活様式の変化により、住民の要望もきめ細かいものになってきている。当然のことながら行政サービスそのものも複雑且つ多岐に亘ってきているのは事実である。今のシステムのままでは、それらを100%解決することは到底不可能である。お金が不足するだけではなく、人的にも対応困難となってくる。そこで、その解決手法の一つとして、「協働」という新たな考えが生まれたものである。
つまり、「協働」とは、一つの事業目標に向かって、企画、運営を協同で行うことはもちろん、責任と役割を分担し、意見を交わしてお互いに理解し合いながら取り組みを進め、成果を共有することである。
ある一つの事業を行う場合、行政サイド、住民サイド夫々に得意分野がある。これを行政だけでやるより、住民と協同してやる方がより効果的であることが数多くある。1+1=2ではなく、3にも4にもなることがかなりある。これをシナジー効果と言うが、「協働」はこのシナジー効果を狙った新しい仕組みづくりなのである。「協働」することによって、行政は助かり、住民も喜ぶというような仕組みづくりである。
では、どのような事業が「協働」向きの事業なのかを考えてみる。
・地域の実情やニーズに合わせて柔軟に取り組む必要があるもの(例:まちの活性化イベント)
・住民の参加や実践を求める必要があるもの(例:まちの美化活動、防災活動)
・専門的なノウハウが必要なもの(例:子育て支援、介護支援)
・行政に先駆けて取り組んでいるもの(例:歴史文化の掘り起こし活動)
などは、行政だけでやるより住民サイドと協力しながらやるほうが、同じお金を出してもより高い効果が得られると考えられる。
最近、身勝手で独りよがりな人が多い反面、特に高齢者を中心に自分自身の自由な時間にボランティアや社会活動に参加する人が増えている。
「人が喜んでくれて嬉しい。」「人や地域に役立って嬉しい。」という満足感。
「自分の住む地域を何とかしたい。」「ほっとけない。」いう使命感。
「今まで培った知識や技能を活用したい。」「同じ考えの仲間と交流したい。」という自己実現欲求。
活力あるまちづくりや地域の課題解決に、多くの市民や団体が各地で生き生きと取り組んでいる、という話をよく聞く。これらの人々が、今後予想される諸問題の解決手段としての「協働」の担い手となるのであろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿