第5回 工場と車両の概要、そして成長~新潟県新津車両製作所にて
車両製造工場と生産車両の概要は、次のようなものであった。
本工場は、新潟県新津市(現在新潟市秋葉区)にあり、元々電車&気動車の検査修繕を担当していた「新津車両所」を車両製造工場に転換整備、平成6年10月、「新津車両製作所」として、自社保有車両の製造事業を開始したのだった。
工場規模は、敷地面積15万㎡、建物面積5.7万㎡、機械台数約1,000台、社員400人で運営されることとなった。この工場には、工程ごとに、加工、構体、艤装部品、艤装及び台車の5製造工場と最終試験工場が造られた。
新工場で生産される車両は、京浜東北線に投入された209系通勤型直流電車(10両編成)だった。209系は、新生JR東日本の命運を握るといっても過言ではない、画期的な新型通勤電車であった。その開発目標は、「重量半分、コスト半分、寿命半分」と言う従来の延長線上では考えられないようなものだった。その後、総武・横須賀線のE217系近郊型電車、中央・総武緩行線、山手線、常磐快速線などに投入されたE231系通勤型電車などが造られて来た。最初は、3日に1両のピッチでスタートした車両製造も徐々にピッチを上げ、平成12年11月には、累計両数1,000両の生産実績を達成、現在、年間250両(1日1両)の車両を、当初の頃より少ない人数で悠々と製造するまでに急成長したのである。(続く)
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