2009年11月27日金曜日

サッキータイム ~八浜で~

11月23日(月)

八浜は、今でこそ中心市街地から離れた辺鄙な場所となっているが、山田の塩田同様玉野市では古くから港町として栄えていて、銀行や商店、造り酒屋や醤油の醸造元などが軒を連ねていた。
八浜に山田快進堂(山田次郎社長)という、創立120年(明治22年(1889年)創業)の本屋さんがある。山田次郎さんを訪ねたこの日が丁度創業記念日だったそうで、朝からご先祖の墓参りに行っていてたった今帰ったところとのこと。
約束の11時までにちょっと時間があったので、近くの山田醤油醸造元を訪ねた。山田次郎さんともつながりはあるらしい。後継者が居なくて昨年12月に、完全に廃業したとのことで、工場見学もさせてはいただけなかった。軽トラのロゴを見ると、文久3年(1863年)創業と書いてある。評判のいい醤油だったようだが、事業を継ぐ人がなければ残念ながら廃業せざるを得まい。同行した清水君もしきりに惜しがっていた。
その後、藤原元太郎邸を訪ねた。地区の名士で、国会議員にもなった人だ。明治42年に宇野港が出来たものの、連絡船としての機能だけで商港としては全く機能していなかった。当時県議会議長だった藤原は、宇野港にもっと積極的な開発計画を持つべきとの意見書を議会に提出、宇野港の発展につながって行った。玉野市は、平成14年に藤原元太郎邸の保存事業を行い、記念館を作った。中の展示物に、前島密や大隈重信などからの手紙も展示されている。
山田次郎さんからは、9月に開催した「宇野港100年歴史展」に展示した書物や書類をお返しに行った。色々話していると、又新たな資料があるよと言って貸してくれた。明治41年製の児島郡地図、明治42年7月発行の山陽新報などである。山田氏宅にはまだまだ古い貴重な資料がありそうだ。

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