2010年10月5日火曜日

サッキータイム ~社会保険を考える(2)~

10月5日(火) ―社会保険各法の共通事項(その1)

社会保険にはいくつもの法律があって、同じ言葉でも夫々に定義の仕方が異なっていたり、適用範囲が違っていたり、かなり複雑となっている。各法律の目的や当事者の利害関係・責任体制の違いなどがその所以なのかもしれない。

先ず、各法律の目的を見てみよう。目的は、何れの法律も第1条に書かれる最も大事な条文で、法律の存在意義を文章化したものである。
健康保険法(第1条)・・・労働者の業務外の事由による疾病、負傷もしくは死亡または出産およびその被扶養者の疾病、負傷、死亡または出産に関して保険給付を行ない、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与すること。(以下健保)
国民年金法(第1条)・・・国民年金制度は、日本国憲法第25条第2項に規定する理念に基づき、老齢、障害または死亡によって国民生活の安定がそこなわれることを国民の共同連帯によって防止し、もって健全な国民生活の維持および向上に寄与すること。(以下国民年金)
厚生年金保険法(第1条)・・・労働者の老齢、障害または死亡について保険給付を行ない、労働者およびその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とし、あわせて厚生年金基金がその加入員に対して行う給付に関して必要な事項を定める。(以下厚生年金)
国民健康保険法(第1条、2条)・・・国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障および国民保健の向上に寄与すること。
国民健康保険は、被保険者の疾病、負傷、出産または死亡に関して必要な給付を行う。(以下国保)

次に保険事故だが、これは保険制度の具体的な目的をいい、以下の保険事故が発生したとき保険給付を行う。
健保・・・業務外の事由による疾病、負傷、死亡、出産(因みに業務上または通勤による労働者の疾病、負傷、障害、死亡等に対しては、労災保険が適用される。)
国保・・・疾病、負傷、死亡、出産
高齢者医療確保法・・・疾病、負傷、死亡(以下高齢者医療)
国民年金・・・老齢、障害、死亡
厚生年金・・・老齢、障害、死亡

次に保険者についてだが、保険者とは保険を行う者のことである。各法律に規定されていることを実施運営する主体者である。
健保・・・全国健康保険協会、健康保険組合
国保・・・市町村&特別区(東京23区のこと)、国民健康保険組合
高齢者医療・・・(後期高齢者広域連合)
国民年金・・・政府
厚生年金・・・政府
船員保険法・・・全国健康保険協会
介護保険法・・・市町村&特別区
各種共済組合法・・・各種共済組合
私立学校教職員共済法・・・日本私立学校振興・共済事業団

本日はここまで

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