2011年3月6日日曜日

サッキータイム ~「玉野みなと芸術フェスタ2011」活動方針~

3月6日

宇野港域のイベントとして、宇高交流アート展を開催することを計画しているが、そのテーマを「南北楽観主義~せとうち」とした。そこで、芸フェス2011の活動方針をその内容を織り込んで一部修正したので、その内容を下記報告する。

◇ 2011年の活動方針
これまでの活動経緯にもある通り、地域の歴史や文化とアートを融合し地域の個性と魅力を引き出すことにより、地域住民とのCommunication(交流と共感)、Common(文化の共有)、Comfortable(寛ぎと楽しみ)を得ることを、フェスタの目標に据えながら活動してきた。
フェスタは、一昨年から福武教育文化振興財団の3ヶ年継続助成事業に推薦されたことを受け、当初からの念願であった「アートシティ玉野」の実現に一歩でも近づけるため、山田・東児地区(東街道域)~宇野・築港地区(宇野港域)~日比・渋川地区(西街道域)と広域での活動を計画した。3ヶ年計画では、「アートシティ玉野への道」と題して、玉野における芸術文化活動の面的拡がりを目指すこととした。今年は、その3ヶ年計画の最終年を迎え、いよいよ西街道域でも新たな文化的活動を起こすこととする。
東街道域の活動は今年5年目を迎え、まちづくり講座生が研究してきた歴史の集大成を後押しする形で、地域の歴史・文化を楽しく学べるイベントを開催し、地域への愛着を深めてもらうこととする。
宇野港域はフェスタの原点であり、長期的なアート展開を継続するとともに、玉野でしかできない玉野ならではのアートイベントを展開し、宇野港域でのコミュニティの輪の拡がりに繋げることを目指す。
今年は、初めて西部の日比・渋川地区に進出することを目指すが、先ずは地区住民を中心にしたまちづくり講座を立ち上げ、地域の歴史や文化遺産などを調査することとする。その調査活動を元に歴史散策マップを作り、関連するイベントを計画・開催する。
「アートシティ玉野」の実現にはまだまだ遠い道のりではあるが、活動の基本は地域の歴史や文化と融合し地域の個性と魅力を引き出すことであり、今後とも地域住民とともに歩む姿勢を貫いてゆく。

 各イベントの企画概

● 宇野港域イベント
宇野港域はフェスタの原点でありこれまでアートな港を目指してきたが、未だアートな港としての成果に結びついたとは言いがたい。今年は、長期的なアート展開を継続するとともに、玉野でしかできない玉野ならではのアートイベントを展開し、宇野港域でのコミュニティの輪の拡がりに繋げることを目指す。

a. まちなかアート展「軒先計画」の開催
昨年、宇野・築港地区に人々の視線を集中させる展開を行うために、長期的なアート作品を商店街の軒先に設置する「軒先計画」を展開した。観て楽しく人を導くような作品を宇野港~商店街に続く軒先や店舗に展示し、訪れる観光客や地域住民とのコミュニケーションを図る交流空間とすることを目指し、美術家/清水直人氏の作品「Migratory bird→LIFE」を築港商店街に展示した。
今年から別プロジェクトとして、若手クリエータ(アーティストなど)を築港商店街に移住することを促進する計画が進められようとしている。そこで、今後の軒先計画としては、彼らが移り住んだ家の軒先に彼ら自身の作品を展示する形で進めることとする。商店街の再活性化策としての若手クリエータ移住計画に合せて、宇野港域でのパブリックアートを鑑賞しながらまち歩きを楽しめるまちなかアート展「軒先計画」を開催する。これまで以上に個性的で継続的なまちなかアートが期待される。

b. アート/アーティストプログラム「南北楽観主義 ~せとうち~」の開催
この企画は、宇野側の作家は高松で作品を展示し、高松側の作家は宇野で作品を展示する、せとうちを挟む南北アーティストによる交流プログラムである。
フェスタとして初めて取り組む、玉野でしか出来ない玉野ならではのアートイベント「南北楽観主義 ~せとうち~」では、両地区作家による展覧会のほか、相互のアーティストによるワークショップやシンポジウム等も企画、開催する。
今回プログラムは、作家個人のネットワークに加え、アート団体や企業などの協力を得て、異なる南北の土地で活動する作家の交流・交換展を開催することで、各団体の交流を活発化するとともに、芸術活動の理解や意識を深めることを目的としている。この活動を通して、異なる土地で活動を行う作家・団体等のネットワークを築き、情報の交換、個々の活動の活発化、他ジャンルとの連携、プロジェクト化、又今後活動を起こしたい人々に情報を提供するなど、芸術・芸能の活動基盤の強化と促進を図ることとする。

● 東街道域イベント「たまの東街道2011」
過去4年間進めてきた山田・東児地区での活動を、今年はその集大成の年として歴史・文化に特化した形で山田まちづくり講座生及び地区住民の方たちと連携しながら、下記アートイベントを実施する。

a. 東街道歴史探訪ラリー
山田・東児の広域で活躍してきた歴史人物の記念碑や遺構を訪ね、より深く東街道域の歴史を学ぶための東街道歴史探訪マップを作り、東街道歴史探訪ラリーを開催する。

b. 「浜子径」散策ルート作り
昨年、塩の道散策ルートとして旧味野専売支局山田出張所から塩竈神社につながるルートマップと各拠点を示す看板を制作設置し、大変好評を博した。しかし、ルートの東突端に位置する三五の灯台へのアクセスが出来ず、地域住民から何とかして欲しいとの強い要望があった。
そこで今年は、塩竃神社から三五の灯台までの安全なアクセスルート「浜子径」を、地権者であるナイカイ塩業㈱と協力して作り、製塩の歴史をより身近に感じられるようにすることを計画する。

c. 狂言を楽しむ!Vol.4
昨年11月、玉野市民が参加した狂言講座は、狂言師/田賀屋夙生氏の指導の下、新作狂言「野﨑武左衛門」を東野﨑会館と宇野中学校の2ヶ所で公演、好評を博した。この新作狂言は、入浜式塩田での作業や生活、塩田王・野﨑武左衛門が遺した多大な功績を、明るい笑いと形式美を重んじる「狂言」と言う演劇手法で伝えようとするものである。
今年は、野﨑武左衛門の生まれ故郷であり彼の塩田開墾の原点でもある児島で、彼の子孫が遺した迨暇堂を舞台として公演することを計画する。
又、この狂言は、玉野の新たな地域文化として育つことを願って演じられた。そういったことから今年は、「野﨑武左衛門」に代わる新たな創作狂言にも挑戦することとする。

● 西街道域イベント
a.日比・渋川まちづくり講座(仮称)の立上げ
これまでフェスタは、宇野港域、東街道域の歴史や文化と触れ合う形で活動してきたが、未だ手付かずの日比・渋川を中心とする西街道域についても、古い街並みや歴史を有することから、日比市民センター管内の有志を中心としたまちづくり講座を立上げ、活動の輪を拡げようと考えている。
講座の立上げ及び運営は、日比市民センター管内有志の方々に主役となっていただき、当委員会は西部地区での新たな展開の足掛かりとして、講座運営を後方から支援する形をとることとする。

b. タマノクルーズ2011
宇野港~瀬戸大橋~日比・渋川港を結び、海から観る玉野の景観や竪場島でのみかん狩を楽しみ、日比・渋川地区の名所旧跡を訪ね、日比・渋川地区有力企業の工場見学など、「学び」と「遊び」をテーマとしたクルーズを計画する。

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